エビ養殖詐欺で投資会社元会長に実刑 東京地裁
2009.5.28 10:18
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高配当をうたった架空のエビ養殖事業で多額の資金を集めたとされる投資会社「ワールドオーシャンファーム」(WOF)の詐欺事件で、組織犯罪処罰法違反罪(組織的詐欺)に問われた同社元会長、黒岩勇被告(60)と元幹部6人の判決公判が28日、東京地裁で開かれた。戸倉三郎裁判長は、黒岩被告に懲役14年(求刑懲役15年)を言い渡した。
起訴状によると、黒岩被告らは平成18年11月〜19年5月、分配金を支払う意思がないのに「フィリピンに東京ドーム450個分の養殖場がある」などと、1口10万円で実体のないエビ養殖事業への出資者を募集。46人から計2億5150万円をだまし取ったとされ、黒岩被告らは起訴事実を認めていた。
検察側は冒頭陳述などで、WOFが19年5月に破綻(はたん)するまで、のべ約3万5000人から計約848億円の資金を集め、黒岩被告は14億円あまりの利益を得たと指摘していた。
黒岩被告は、知人名義のパスポートでフィリピンに出国したとして旅券法違反罪などに問われ、昨年5月に懲役3年、執行猶予5年の判決を受けている。
WOFをめぐっては、黒岩被告ら15人が起訴され、20日には東京地裁が元幹部5人に懲役3〜2年(求刑懲役3年6月〜3年)の実刑を言い渡している。残り3人は東京地裁で公判が続いている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090528/trl0905281019000-n1.htm